西新宿五丁目に今なお残る花街の面影

Jul 27, 2018

西新宿五丁目に今なお残る花街の面影

INTERVIEW

品川亭
店主 品川純一さん


品川亭 店ではお酒と串料理、角煮などの料理を出しています。お客さんは近隣の方や会社帰りの方が中心で、最近は外国からの方も。親父が好きだったので七福神を飾っています。お客さんも贈ってくださるので今ではこんなにたくさんになって。店は昭和48年からやっています。バブル崩壊後は何度か店の危機がありましたが、どうにかやってきました。こう狭いので嫌でも横にいる人と話すことになるでしょう? そんなお客さん同士の関わりを大切にしています。
 このあたりはかつて花街で、芸者置屋や料亭、待合で賑わっていました。品川亭は料亭だったところを改装して、親父が始めました。時代とともに廃れてしまいましたけど、店を始めた当時はまだ芸者の街の名残が残っていて。僕が子どもの頃は三味線が聞こえてきてたなあ。この坂を下がったところには、今はマンションが建ってしまったけれど、三軒くらい芸者さんのための美容室があったっけね。
 この数年で街並みはすっかり変わったね。お店がなくなって、ホテルや民泊施設が増えたことで外国人の方を見かけるようになりました。アジアに限らず様々な国から来ているようですね。
 ホテルがある場所は、かつては公衆浴場で、みんなが集う街のシンボルだったんですよ。だからなくなってしまった時はみんなで惜しんでね。姿を変えても、またあそこが地域の集い場になっていったら嬉しいですね。西新宿が、気取らず住みやすい街になっていったら良いなと思います。